【経済】『経済学』の復活はなるか?--存在価値を問われ始めた"マクロ経済理論" [04/27]

40 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 18:34:40 ID:HZ2F/Q5i


「嘘には三つある。嘘、大嘘、そして統計」

             ベンジャミン・ディズレーリ(英国元首相)





1 名前:ライトスタッフ◎φ ★ 投稿日:2010/04/27(火) 17:31:57 ID:???
金融危機以降、存在価値を問われ始めたマクロ経済理論。ジョージ・ソロス氏の
研究所が経済学者を集めた会議を主催。あるべき姿を巡り議論が戦わされたが、
改革への道は厳しい。

経済学者ジョン・メイナード・ケインズが約70年前、思考と探求を重ね、マクロ
経済学を確立させた場所として知られる英ケンブリッジ大学キングスカレッジ――。
ここに4月8日から3日間、世界の著名な経済学者や政策立案者、思想家ら約200人が
集まり、「経済危機と危機に直面する経済学」をテーマに議論を戦わせた。


■ソロス氏から5000万ドル


ノーベル経済学受賞のジョセフ・スティグリッツ氏やジョージ・アカロフ氏を含め、
ハーバード大学ケネス・ロゴフ教授、ケインズ研究の大家ロバート・スキデルスキー氏、
国際通貨基金IMF)のストロスカーン専務理事、Y.V.レディ前インド中央銀行総裁など、
参加者の4人に1人に当たる53人が講演。議論は経済理論の限界から過去の危機分析、
危機における政府の役割、ひいては格差問題にまで及んだ。

会議を主催したのは、著名投資家ジョージ・ソロス氏が今後10年間、毎年500万ドル
(約4.6億円)を寄付するという約束によって、昨年10月に設立された新経済思考
研究所(INET)だ。

ソロス氏はINET及びINET創設記念会議への期待をこう語った。「今回の経済危機で、
経済学は危機到来を予測することも、何が起きたのか、どう再発防止できるかも説明
できないことが判明した」としたうえで、「今や金融機関にかつてないモラルハザード
(倫理の欠如)が広がっている。(危機が再発しないよう)経済学及び規制のあり方を
根本から考え直してほしい」。

現在支配的なマクロ経済学の理論を抜本的に見直す必要性には誰もが賛成したが、
実際に成果を出すのは容易ではない。それは最も白熱した金融規制を巡る議論からも
うかがえた。

英金融監督機関の金融サービス機構(FSA)のターナー長官は、規制強化に乗り出す
姿勢を鮮明にした。「『大きすぎて潰せない(Too Big to Fail)』問題への対応は
もちろん、銀行の自己資本及び流動性確保を巡る規制は、従来の固定概念を捨てて
抜本的に見直し、景気回復を損なわない形で20 年以上の歳月をかけても強化する
必要がある」。

5月の英総選挙で保守党が勝った場合、FSAの機能は英中央銀行に吸収される。この規制
強化を実現できるかは政治の風向き次第だが、英国に経済学改革の機運があることは
確かだ。


対照的なのが米国だ。スティグリッツ氏いわく、「米経済界も規制当局も依然(人間の
経済的行動はすべて科学的に説明し得るという)経済合理性理論に凝り固まっている」。
危機再発防止には抜本的な規制改革が必要で、それには前提となる経済理論から抜本的
に見直さなければ実現しないが、ワシントンもウォール街も「経済合理性」の発想から
脱却できずにいるため、「規制改革をする環境すら整っていない」(元上院政策立案
スタッフ)という。

実際、ソロス氏が会議を英国で開いたのは、「米国の経済理論を巡る議論が危機後も
旧態依然としている」ことによる判断だったとの噂もある。

INETは、経済学者などに研究資金を援助する一方、今後も気鋭の経済学者などを集めた
会議を開き、経済学のパラダイム転換に向けた議論を高める狙いで、今後が注目される。

残念なのは今回、日本人のエコノミストや政策立案者が1人も出席しなかった点だ。
日本から招待されたエコノミスト野村総合研究所のチーフエコノミスト、リチャード
・クー氏だけ。米国経済は今、日本が失われた10年で経験した「バランスシート不況
と全く同じ状況にあり、企業が債務を返済し切らない限り、本格回復は期待できない
との指摘は、多くの参加者の関心を集めた。

デフレから20年も抜け出せない日本は貴重な経済政策の実験場。日本が経済学の復活に
貢献できる余地も、多分ここにある。


●ソロス氏(左)がストロスカーンIMF専務理事らを一堂に集めた
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100422/214135/800.jpg

◎ソース http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100422/214135/?P=1

◎関連スレ
【話題/財政】経営者と経済学者が代理戦争、財政再建で激論--英総選挙 [04/18]
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1271520228/



7 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 17:39:33 ID:mvHg0TkM
当たるも八卦なんとやら
気のせいです、経済学なんてのがあると考えるのは



13 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 17:51:05 id:DsuoqiwU
経済学を振りかざす奴ほど信用出来ない



15 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 17:55:09 ID:jgml9Iov
将来予想なんて、全ての人間がどう動くか現時点で知ってなければ正しい予想はできない、つまり不可能だからな。



19 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 18:03:45 ID:m32JT9Yz
経済学は良いとしても、肝心な仮定を上手く建てられる可能性が極めて低い。
テスト範囲で出題内容を予想をして完璧に覚えたが、肝心の予想が違ってた状態。
最初の仮定がちゃんと建てられるようになってからしか役に立ちません。



16 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 18:02:47 id:kcuUtrO3

>日本から招待されたエコノミストは野村総合研究所のチーフエコノミスト、リチャード
・クー氏だけ。米国経済は今、日本が失われた10年で経験した「バランスシート不況」
と全く同じ状況にあり、企業が債務を返済し切らない限り、本格回復は期待できない
との指摘は、多くの参加者の関心を集めた

資本主義経済の最先端を走ってるのが日本なんだ。資本主義経済を採用する限り世界は日本と
同じ経過をたどるということだな。R・クーさんは「バランスシート不況」だと定義した。
ノーベル賞に値すると思う。
バランスシートを綺麗にするために企業は借金返済に一生懸命だ。いくら金融緩和したって
金を借りるものはいない。
財政出動しかない・・がクーさんの理論だ。
日本は借金大国の声が大きくて大胆な財政出動ができないんだ。これが日本の不幸だな。
ラビバトラ博士は日本から次の経済体系が生まれると予言してる。今は産みの苦しみの期間だよ。



37 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 18:31:03 ID:e5+K1pTz
>>16
確かにリチャード・クーは別格だからな
植草がミラーマンになっていなければ彼も呼ばれていたんだろうが



177 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 21:13:35 id:KIxn7boI
>>16
クーさんは財政出動で増えた借金をどうするかについてはダンマリだからなあ。

日本の現状に照らし合わせると、財政出動で救済された企業は、代わりに借金まみれ
になった国を見捨てて、海外へ移転するのが経済的合理性に適うように見受けられる。



60 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 19:02:47 id:DlQ1+nqv
リチャード・クーの本を読んだときはまじで驚いた。
目からウロコだった。
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/koo.cfm
ここの、下にあるリンクを1から読むとだいたい把握できるよ。



337 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/28(水) 04:04:47 ID:35QLJD87
>>60
クーの意見はおもしろいな

この2人(バーナンキ、クルーグマン)が金融政策重視から
財政政策重視へと180度スタンスを変えたことは、これまでの
日銀の主張が正しかったことを認めたことになり、このことは、
これまで金融政策万能論に傾斜していた米国の経済学界が
間違っていたことを認めたことになる。

日銀批判してる人へ、日銀は正しかったってよ。



20 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 18:03:59 ID:KXobonGD
経済合理性理論はラプラスの悪魔に対する挑戦だわなw
それにグリーンスパーンだって金融政策はサイエンスよりもアートだと言ってた訳だが
これは経済学全体がそうだと思うけどな



33 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 18:22:58 ID:HnIDnRb2
でも史上空前の貨幣価値が「溶けた」今回の金融危機も、
まだちゃんと喰っていける人達が存在していることは事実だ。
それは産業の多様化、それも経済学の後押しで、ナイーブな資本家を勇気づけたからこそ、
投資が実現し、結果、金融危機にも耐えられる体力を育てて来れたわけだ。

経済学は臆病な小金持ちから資金をむしり取って
流動性を与えられる意味がある。
それがあったからこそ、今回の金融危機は「今のところ」これだけの被害で済んでいる。

どや顔で「復活はなるか?」という人達に問いたい。
それでは、他に経済を把握するよい学問があるのか? と。



50 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 18:48:22 ID:vMjjAdaE
平均とか、統計とか、確率とか、
科学といいながらもすべて人間の主観に左右されるから
そんなものを土台に経済を考えているようだと学問ですらないと思う。
現実は物理学のような理想状態を仮定にしたものではないし、
誰か権力と資本を持った人がある日こうしようと思っただけで、
ルールもパターンもすべて覆ってしまう。



64 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 19:04:20 ID:KLKbOswN
経済学ってのは経済をモデル化する学問でしょ
勉強したことのない人は完璧な未来予測ができなきゃクソと言うんだよね
まあ経済学に限らず、物理学に対しても似たようなこと言って
全く根拠のない自分の感性とやらの方を信奉する人はそれこそ掃いて捨てるほどいるけど



112 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 20:00:04 ID:WPjy+zCt
経済の根幹は貨幣というウソを大衆に信じさせるための宗教なんだから、中身がないのは当たり前。
嘘から本当をひねり出そうとしても間違ったものしか生まれない。

人間が印刷した信用だけの物体、しかもそれを目の前で燃やされたとかじゃなくて
帳簿上失っただけで自殺するような投資家がいるんだし、
どれくらい貨幣とかいう幻想を大衆が信じ切っているかがわかる。

経済学者の立場からしてみれば、
貨幣や電子マネーも含めた流通通貨の幻想や信用を
どこまで保てるかが勝負の分かれ目だ。
やってることは神殿を出来るだけ豪華に飾り立てる神官の作業にひとしい。

そのうちニーチェみたいのが出てきて「貨幣は死んだ」とか言われるようになるぞ



96 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 19:50:50 ID:vMjjAdaE
今のような株価の急落は起こる前はビックバンに匹敵するほど低い確率とか言われていたのに
俺の生きている間に2回も起きた。
それが起きた後は100年に1度とか修正して言われだすし、
いずれ経済が回復したら例外として解釈され、
平均や統計には含まれないだろう。
思うに、雇用統計の数字やら金利やらを計算して考えるより、
(所詮、数字や言葉などによる情報は人によって解釈が違うので)
人間のこういったご都合主義的習性を研究した方がまだましな気がする。



101 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 19:54:05 ID:KRuqwZ/7
>>96
違うよ
単に過去の統計を元に計算すればビッグバン級なんだけど
自分たちが持ち込んだ手法は統計に入ってないから
そういう結論が出るだけで正しく経済学は過去の学問



98 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 19:51:07 ID:9IOCTgn+
素朴な疑問だけど、今度の金融危機を予測できる学問分野があるとしたら、
マクロ経済学じゃなくて金融工学じゃないのかな?

今回の金融危機を予測しようとしたら、サブプライムローンていう
金融商品のリスクについて定量的に把握している必要があるはずだけど、
それはマクロ経済学者には無理な気がする。

もちろん金融工学の専門家がリスクを数値化できたとして、それを
与えられたマクロ経済学者が短期的な予報すら出せなかったら、
学問として実用性に問題があるだろうけど。



103 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 19:55:40 id:KLKbOswN
>>98
というか、実際にGSなんかは今回のバブル崩壊を予測してて、
その上でゴミ同然になると知ってたCDO売りさばいてたんじゃないかという疑いがあるので
訴訟沙汰になってる



108 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 19:57:35 ID:+WVNTCgD
>>98
予測が出来る人間なんていないしそんな学問なんてないよ
それは金融工学だろーがなんだろーが一緒

確かソロスは現在のバイアスと予測されたバイアスはお互いに影響しあってるから
予測された事象は将来達成されないとか書いてたっけ
で市場は常に間違ってると
なんせ昔読んだ本な上理解しにくい本だったから間違ってるかも試練けど・・・



110 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 19:58:38 ID:Dt5M6Z3a
>>98
予想出来るかどうかは別にして金融工学はそもそもこんな金融危機は想定していないが、マクロ経済学は想定している学問だぞ(ケインズ経済学とかは特に)
国債、現金への資金逃避、各国中央銀行、政府の財政、金融政策とかほとんどケインズの理論そのままでしょ(日本はケインズの流動性の罠を曲解してるけどね)



146 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 20:46:46 id:DLmlSprO
ワルラス、ジェボンズ、メンガー、ベーム=バヴェルク、ヴィーザー、シュンペーター、
ミーゼス、ハイエク、モンティ、バルツェロヴィチ、サックス、ベルカ、ヴィンツェント=ロストフスキ・・・

オーストリア学派こそこれからの経済学の本流たるものではないでしょうか

頑張れオーストリア学派



147 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 20:47:13 ID:DLmlSprO
ニューケインジアンも総需要政策が効かないことを言ってるね。
であるからニューケインジアンがオーストリア学派に収斂していくのだろう。

そしてディープケインジアンであるケインジアンとフリードマナイトはもはや不要。
IS−LM曲線は無効。



154 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 20:50:00 id:DLmlSprO
経済のしくみが一定でイノベーションも軽視して、その上で有効需要を発生させる政策を考えるのが
旧来のマクロ経済学
要するに結局彼らの興味は総需要政策しかない

イノベーションを重視して、そのために経済のしくみそのものを変えてしまう政策を考えるのが
オーストリア学派
彼らはしくみに注目しているから、それがあまり計量化しない理由
たとえば憲法作るのにまず微積分つかわないだろう、そういうこと
そのしくみの変化に対して、それぞれの時点でどのような政策を採れば良いかの指針を与えるのが
ニューケインジアン派

こんな感じ



180 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 21:19:09 ID:73aMqCqg
マクロ経済の問題と言うより、ミクロ経済の問題だろ。

近年の新自由主義というミクロ経済の論理でマクロ経済もなにもかもうまくいくというおめでたいレッセフェールな発想が、
サブプライムショックに端を発した世界的金融経済危機を招いてしまったわけで。

要するにいわゆる一つの”合成の誤謬”ってやつを見落とした、いや無視した結果だな。



196 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/27(火) 21:58:21 id:f3tVyEiR
>>180
おもしろい発想だ
ケインズとかニューディールを考えるより
地産地消、家庭菜園を考えるべきかも



279 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/28(水) 00:04:31 ID:CE9RiIrt
経済学なんて後付理論しかできない学問だろ



280 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/28(水) 00:07:21 id:r9n3ijZc
>>279
それはマクロ経済学の一部、真っ黒経済学と俺は読んでる。
政治屋のデマカセと大差ないものだ。

ミクロ経済学は学問として十分成立しうる。



286 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/28(水) 00:18:16 ID:tEGvO621
価格理論とかそういうのは一度研究してみるとおもしろい。
理数系が好きな奴はそれなりにはまる。

真っ黒(マクロ)経済学はクソ、
政治家の口からデマカセと大差無し。



302 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2010/04/28(水) 00:49:40 ID:380/Fa7d
しかし、今回の危機ってマクロ経済理論から
特に外れた点は無いと思うけど。
景気が循環するのも当たり前だし、
バブルが弾けるのも当たり前だし、
バブルが弾けた後始末が大変なのも当たり前だし。

問題は逆に経済学が発達し過ぎて様々な予測が
可能になり過ぎた事だと思う。
その結果、資本家がどんどん得なポジションを取り、
庶民と政治に損なポジションを押し付ける。
それを実践したのがソロス、お前だろw


http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1272357117/l50